神谷 秀樹 (著) /文藝春秋
『経済危機は9つの顔を持つ』を読んで本書の著者に興味を持った。一風変わった経歴を持ち、長くウォール街で働きながら今回のサブプライム問題に発するバブル崩壊を間近に見た様子を綴っている。いかに金融業界の強欲さがまかりとおり最終的には損を税金(国民負担)に押し付けるかといった批判的な内容がやや過激な言葉と共に描かれていて面白い。
2010年1月29日金曜日
2010年1月27日水曜日
太陽を曳く馬〈上〉 =★★★★=
高村 薫 (著)/新潮社
高村薫を約十年ぶりに読み始めた。読み応えがあるので、少々敷居が高いのだ。
本書も『マークスの山』『レディー・ジョーカー』と同じ合田雄一郎が登場する刑事ものだが、一風変わった状況設定と、心理面の表現の豊かさでやや暗めの高村ワールドに存分に浸ることができた。
高村薫を約十年ぶりに読み始めた。読み応えがあるので、少々敷居が高いのだ。
本書も『マークスの山』『レディー・ジョーカー』と同じ合田雄一郎が登場する刑事ものだが、一風変わった状況設定と、心理面の表現の豊かさでやや暗めの高村ワールドに存分に浸ることができた。
2010年1月19日火曜日
頭のいい子が育つパパの習慣 =★★★★=
清水 克彦 (著)/PHP研究所
子供の教育については母親にまかせ勝ちだが、日頃子供と接する時間の少ない父親が与える影響は大きいという趣旨。実際、自分も子供の頃を思い返すと、数少ない父親の言葉の方が印象に残っている気がする。
どのように接するかに加えて、子供の好奇心を育てる、長所を伸ばす、粘り強く考える力を育てる等親として考えながら環境を整えていくことも大切だろう。
本書を読むと、至らないところばかりで反省しきりである。
子供の教育については母親にまかせ勝ちだが、日頃子供と接する時間の少ない父親が与える影響は大きいという趣旨。実際、自分も子供の頃を思い返すと、数少ない父親の言葉の方が印象に残っている気がする。
どのように接するかに加えて、子供の好奇心を育てる、長所を伸ばす、粘り強く考える力を育てる等親として考えながら環境を整えていくことも大切だろう。
本書を読むと、至らないところばかりで反省しきりである。
すべての経済はバブルに通じる =★★=
小幡 績 (著)/光文社
2007年のサブプライム・ショックに始まるバブルの崩壊の様子を時間の経過とともに説明する。結局、このようなバブルとその崩壊は金融市場に参加する人々の欲望や群集心理によって起こるので、なくなることはないのであろう。金融資本市場は実体経済から乖離し、逆に実体経済へ影響力を持つようになってきていることに警戒感が必要だ。
本書は市場動向の説明が中心となり、経済論的観点が少なかったのが物足りなかった。
2007年のサブプライム・ショックに始まるバブルの崩壊の様子を時間の経過とともに説明する。結局、このようなバブルとその崩壊は金融市場に参加する人々の欲望や群集心理によって起こるので、なくなることはないのであろう。金融資本市場は実体経済から乖離し、逆に実体経済へ影響力を持つようになってきていることに警戒感が必要だ。
本書は市場動向の説明が中心となり、経済論的観点が少なかったのが物足りなかった。
2010年1月18日月曜日
ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか =★★★=
マルコム グラッドウェル (著), Malcolm Gladwell (原著), 高橋 啓 (翻訳)/飛鳥新社
人間社会の中には、小さな変化が大きな変化を生み出すことが多い。ただ、偶然な出来事ではなく、起こりべくして起こったということを本書では多くの事例を挙げて説明する。人間心理や群集心理によって小さな変化が拡大しやすいということだと思う。うまくポイントをつかめれば、自ら起こした小さな変化で大きな変化を作り出すことも可能だ。
少しわき道にそれた内容の、150の法則という章が印象に残った。集団として人間関係が効果的に機能する最大の規模は150人以下であり、それ以上の集団になると秩序が乱れ、効率性が落ちるという内容。企業組織にも当てはまる法則だと思う。
人間社会の中には、小さな変化が大きな変化を生み出すことが多い。ただ、偶然な出来事ではなく、起こりべくして起こったということを本書では多くの事例を挙げて説明する。人間心理や群集心理によって小さな変化が拡大しやすいということだと思う。うまくポイントをつかめれば、自ら起こした小さな変化で大きな変化を作り出すことも可能だ。
少しわき道にそれた内容の、150の法則という章が印象に残った。集団として人間関係が効果的に機能する最大の規模は150人以下であり、それ以上の集団になると秩序が乱れ、効率性が落ちるという内容。企業組織にも当てはまる法則だと思う。
2010年1月14日木曜日
シッダールタ =★★★★=
ヘッセ (著), 高橋 健二 (翻訳)/新潮社
仏教の教祖であるゴータマ・シッダ-ルタ(=釈迦)が沙門となって修行し、商売人となり、さまざまな人生経験を経た後、川の渡し守となって悟りを開くまでの過程を描いている。東洋哲学と共に、自然の美しい描写がうまく調和された印象に残る作品と言える。
実際の釈迦は35歳で悟りを開き、その後は自らの悟りを伝道する人生を送るというのが通説なので、かなり脚色された物語と考えて読む必要あり。物語の中にはシッダールタとは別に、ゴータマと呼ばれる仏陀(悟りを開いた人)も登場するので少し戸惑ってしまった。
仏教の教祖であるゴータマ・シッダ-ルタ(=釈迦)が沙門となって修行し、商売人となり、さまざまな人生経験を経た後、川の渡し守となって悟りを開くまでの過程を描いている。東洋哲学と共に、自然の美しい描写がうまく調和された印象に残る作品と言える。
実際の釈迦は35歳で悟りを開き、その後は自らの悟りを伝道する人生を送るというのが通説なので、かなり脚色された物語と考えて読む必要あり。物語の中にはシッダールタとは別に、ゴータマと呼ばれる仏陀(悟りを開いた人)も登場するので少し戸惑ってしまった。
頭のよい子が育つ本棚 =★★★★=
四十万 靖 (著) /学習研究社
親と子の本が混在していたり、本棚をリビングに置いたりと本棚は蔵書をきれいに整理するためでなく、本を読む気にさせる工夫が必要。また、親子で読書の時間を共有したりするなど、子供が本を好きになる家庭の環境作りも大切であることがよくわかった。
一方、有名中学の図書室の様子も紹介されていて、学校側の教育姿勢が伺えた。学校選びのひとつのポイントとなろう。
自分は読書少年ではなかったので、通っていた中学や高校の図書館がどのようであったか思い出せない。もう少し図書室を利用していればよかったと少し後悔した。
親と子の本が混在していたり、本棚をリビングに置いたりと本棚は蔵書をきれいに整理するためでなく、本を読む気にさせる工夫が必要。また、親子で読書の時間を共有したりするなど、子供が本を好きになる家庭の環境作りも大切であることがよくわかった。
一方、有名中学の図書室の様子も紹介されていて、学校側の教育姿勢が伺えた。学校選びのひとつのポイントとなろう。
自分は読書少年ではなかったので、通っていた中学や高校の図書館がどのようであったか思い出せない。もう少し図書室を利用していればよかったと少し後悔した。
2010年1月12日火曜日
2010年1月8日金曜日
経済危機は9つの顔を持つ =★★★=
竹森 俊平 (著)/日経BP社
経済学と異なる実体経済に近い分野(医学、建築、政治、金融等)の著名人9名をゲストとして経済学者である著者と対談するという少しユニークな企画。著者が人選をしているので、あまり論点のずれはない。ある程度著者のバイアスのかかった対談と言えるかもしれない。
全体として実態経済のエキスパートの方が説得力のある意見を持っているという印象。故に、それぞれの著書を読んでみたくなった。
2009年8月に出版されたので、リーマンショックに始まるサブプライム問題を殊更大きな経済危機として捉えているが、その後の世界の順調な景気回復傾向を見れば、大恐慌と比較するのは大げさと思うが。。。
経済学と異なる実体経済に近い分野(医学、建築、政治、金融等)の著名人9名をゲストとして経済学者である著者と対談するという少しユニークな企画。著者が人選をしているので、あまり論点のずれはない。ある程度著者のバイアスのかかった対談と言えるかもしれない。
全体として実態経済のエキスパートの方が説得力のある意見を持っているという印象。故に、それぞれの著書を読んでみたくなった。
2009年8月に出版されたので、リーマンショックに始まるサブプライム問題を殊更大きな経済危機として捉えているが、その後の世界の順調な景気回復傾向を見れば、大恐慌と比較するのは大げさと思うが。。。
2010年1月5日火曜日
博士の愛した数式 =★★★★=
小川 洋子 (著)/新潮社
本書のメイキングオブ版にあたる『世にも美しい数学入門』を先日読んで予備知識はあったわけだが、
数学を材料として取り入れるという目新しさだけでなく、ストーリー自体、不思議な暖かさを持ち、心地よく読むことができた。特に、人と人のふれ合いや、子供に対する母親の愛情が美しく描かれていると感じた。
もちろん数学についても、完全数、友愛数、双子素数、過剰数、不足数、三角数、ルース=アーロン・ペア、オイラーの定理、フェルマーの最終定理、アルティン予想など、理科系の自分でも知らない様々な数学用語が登場するので結構楽しめた。
本書のメイキングオブ版にあたる『世にも美しい数学入門』を先日読んで予備知識はあったわけだが、
数学を材料として取り入れるという目新しさだけでなく、ストーリー自体、不思議な暖かさを持ち、心地よく読むことができた。特に、人と人のふれ合いや、子供に対する母親の愛情が美しく描かれていると感じた。
もちろん数学についても、完全数、友愛数、双子素数、過剰数、不足数、三角数、ルース=アーロン・ペア、オイラーの定理、フェルマーの最終定理、アルティン予想など、理科系の自分でも知らない様々な数学用語が登場するので結構楽しめた。
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